ニューイヤーコンサートとザッハトルテ

寒気が訪れてぐっと寒くなるこの時期に毎年気になるのが元旦のニューイヤーコンサートはどの指揮者が振るのだろう?です。
ウィーンに住んでいた頃せっかくならばニューイヤーコンサートに行きたいなと思っていましたが現地の人ですら争奪戦でチケット購入は難しい。どちらかと言うと観光客向けのものだったり、三つ星レストランのディナーとセットだったりとツアーに組まれている旅行代理店が間に入っているコンサートだという事がわかってきました。
紅白歌合戦を自宅のコタツから楽しむ、みたいな感じでニューイヤーコンサートも現地に行かずして自宅で楽しむものでした。それはそれで大好きな事です。
留学中自宅にテレビが無かったので町にある屋外特設スクリーンに見に行ったりもしましたが、元旦のウィーンはとても寒かったので翌年からはオーストリア人家族のお宅に大晦日からお世話になり年越しパーティと共にニューイヤーコンサートの中継をみんなで楽しむのが恒例になりました。
ウィンナ・ワルツが流れるとお約束通り踊り出す彼らを微笑ましく眺めるのも大好きな時間でした。
音楽の都ウィーンはお菓子の都でもあります。
ウィーンを代表するお菓子と言えばやはりザッハホテルのザッハトルテでしょうか。
ウィンナ・ワルツが生まれた時代にザッハトルテも誕生しました。
後に王室御用達の老舗菓子店デメルでもザッハトルテを販売されるようになり、その販売権を争って裁判が行われた事はよく知られたエピソードですが、これもザッハトルテを有名にする物語となり世界中で親しまれるお菓子になりました。
ザッハトルテは、表面をチョコレートの砂糖衣で覆ったシンプルな仕上げのケーキで
レシピもザッハホテル開業時から殆ど変わらずに守られているそうです。
また日持ちがするので日本へのお土産にお勧めです。
新しい事が次々に現れる現代ですが、つねに変わらず、堂々とした存在感を放つウィーンの音楽はザッハトルテの魅力にも通ずるように思いました。
写真/カフェ ザッハー ウィーンのザッハトルテ
Foto/Sachtorte im Café Sacher Wien